たくさんの完成写真で伝えるメリハリのある塗装
この記事は
大型ガレージキットの月面用ケーニヒスクローテ作成記事の最終章です。
メリハリのある塗装について、たくさんの完成写真を使って振り返っていきます。
前回の記事で下地塗装をしましたが、その上からグレイをブルー、ブラウンを混色しながら明暗をつくり仕上げました。
今回のケーニヒスクローテはメリハリをテーマに仕上げました。
メリハリのポイント
- 丁寧に仕上げた表面と雑に仕上げた表面ところ
- 筆のタッチをつけるところと、エアブラシで筆のタッチを消すところ
- メカメカしているところにコピックでツヤのある汚しをいれてるところ
- 手前をツヤあり、奥をつや消しのクリアーを筆で塗る
丁寧な表面と雑な表面
頭部の前面のノイスヘッドのつるっとしている面や脚部はキレイに表面を仕上げています。
とくだん1000番の紙やすりで磨いたというわけじゃないんですが合わせ目消しは線がでないように気をつけています。
頭部の上部、対空6連ミサイルの部分はゴテゴテっと仕上げています。
足の平なところや、エンジンカバーはラッカーパテでもりもり隆起させてます。
メカメカしているところや股の部分、頭部の後ろのメモリーポッドはツルッと仕上げています。
ツルっと仕上げるというよりは、パテでのモリモリを我慢してキレイな面を残しています。
膝のシールドと足の付根のシールドは汚れるしダメージがあるはずだから
ゴテゴテしたほうが良いかなと思いパテを塗って隆起させています。
基本的に奥まっているところはツルツルっと仕上げて、
前に出ているパーツはゴテゴテと仕上げています。
全身がツルツルな表面だと、工場からロールアウトしたばかりのキレイな機体という風合いになり、
全身がゴテゴテだと、もう点検してもらってない荒廃した機体っていう感じがしてリアリティに欠けるかなってことで、
ツルツルとゴテゴテを部分的に取り入れて、
現役だけどいろんな戦線で戦ってたよ。というリアリティに繋がってほしい狙いがあります。
この記事にサーフェイサー状態のケーニヒスクローテとどうやってゴテゴテしたかを書いています。
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エアブラシでタッチを消す
頭部は一番大きく目に入るので何度も繰り返し色を重ねました。
タッチを繰り返しつけていくうちに、面全体のタッチの情報量が均一になっている感じがして、メリハリをつけたくなりました。
そこで、以前から気になっていたコンプレッサーの必要ないエアブラシを導入してみました。
Soul Powerの充電式エアブラシです。
いままで塗っていた塗料をそのままエアブラシに入れて溶剤を適当に入れるだけで、塗装することができるので
塗るぞって思ったときの腰の上がり方が軽いのが最大の利点です。
なんせ初めてエアブラシを使ったので、微細なコントロールはできなくて、塗るたびにタッチを消しすぎた。という状態でしたが、
と開き直り、塗装を進めていきました。
この写真の手前がタッチを消したところです。
まだ何も理論的にこのポイントのタッチを消せばかっちょよくなる。というのを知らずに塗っていますが、
ただただ塗装が楽しかったです。
グレイの明暗コントロールに挑む
頭部は明るいグレイで、下半身からは暗いグレイで塗っています。
キリン柄のホワイトも頭部や前面に出ている面は明るいホワイトで、下半身のホワイトは1段暗くしたホワイトを塗り重ねています。
塗料は毎度お馴染みのファレホを使っていて、
ホワイトはデットリーホワイトを、グレイはコールドグレイをメインに使って
ダークシーグレイやちょっぴりフラットブラウンを入れてそれぞれのトーンを1段暗くして塗り重ね続けています。
また、光が当たる明部にはツヤあり(グロスバーニッシュ)を塗って
光が当たりづらい暗部にはツヤ消し(マッドバーニッシュ)を塗って立体感を強調しています。
デカールを貼ってから、筆塗りでクリアを塗ることでデカール自身のツヤを周囲の塗装と合わせることができ
デカールだけが浮かずにすみます。
クリアーをエアブラシで吹くと(クリアーの缶スプレーも同様)せっかく塗ったタッチが消えてしまいます。
それは、光のあたる層が均一になることで、塗料が反射するムラが減るためです。
あえてタッチを消すためにクリアーをスプレーで吹くのはありですが、それ以外は意図せずにタッチを殺すことになるので注意です。
バーントシェンナでお手軽ウェザリング
みんな大好きメカメカしいエンジン部です。
艶のあってカンタンに塗り重ねれて、隠蔽力が低く下地の塗装を活かせるコピックで汚しています。
バーントシェンナを使いバーニア内部や、パイプを汚しています。
コピックはAmazonで個別売りしていません。セット売りしかないので使わなそうな色がいっぱい入ってきます。
画材屋さんやLoftにいけば漫画コーナーらへんに置いてるので、気に入った色を一本ずつピックアップして買っていくのがおすすめです。
メリハリのある塗装まとめ
それぞれのメリハリをつけるための工夫をまとめました。
大型ガレージキットはそれなりのお値段がするので、なんせ気合の入れ方が違いますね。
一つ大きな達成感と次への自信に繋がりました。
まとめ
- 頭部を明るく、下半身を1段暗くして立体感を出す
- 前面にツヤあり、奥まった暗部にツヤ消しを塗装して立体感を出す。
- パテでゴテゴテな表面を作ったり、ツルっとした面を残すことでリアリティの演出
- コピックの下地を透かすツヤありウェザリングはかっこいい
- エアブラシでタッチを消して、全体的な調子をつける
組み立てから塗装までケーニヒスクローテを題材にまとめてみましたので、ガレージキットを作るときの参考にしてください。
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